◆ Ⅰ - ⅱ ◆

 いつのものように始めた“非日常”への旅。
 いつの間にか始まっていた“異世界”への旅。

 なぜこの世界に来てしまったのか、なんて理由は分からない。けれど、今、オレは確かにこの世界にいる。オレという人間の過去も、オレという人間を知る人も、オレという存在が欠片ほども存在していない、そんな世界にオレは足を踏み入れてしまった。

 起きた事態にはまだ気づいていない。
 もっと先のことなんて、もちろん知りはしない。

 それでも足を止めるわけにはいかないのが“旅”というものだ。
 前へ、前へ、何が起きようが、何が起こるまいが、ひたすら前へ進むしかない。

 だから、そう、歩き続けようと思う。

 この世界を――
 この世界で――

 まっすぐに――
 ひたすらに――

 せめて、いつかのその時まで……オレは“旅”を続けよう。