◇ Ⅹ - ⅳ ◇
『――――それじゃぁ、始めようかの』
一面が黒色の真っ暗な空間で、水音と、人――老人男性の声が響いた。
『コレは……そうじゃの、お前さんの紡ぐ物語じゃ』
『お前さんが、強くなる為の物語』
『彼等じゃなく、お前さんの物語』
『ツラーイ、辛い、物語になるやもしれん』
……辛い?
『じゃが』
『“辛い”を乗り越えんと、人は強くなれんのだろ?』
『なぁ、人の子よ』
『じゃったら、見せておくれ』
『お前さんの物語』
『お前さんの、紡ぐお話を』
『……そうか』
……そうだ。
『ふぉふぉ、じゃあ、頑張っておくれ』
『楽しみにしておるよ、人の旅人……いや』
『“イレギュラー”の、旅人さん……ふぉ、ふぉ、ふぉ』