◆ Ⅰ - ⅲ ◆ Ⅹ ◆
「お前ら仲良いのなー」
「え゛っ!? ちょっ、山本良く見てっ! 時泣いてる!! 目から水分垂れ流してるっ! て言うか何やってんの時!? バカなのか!?」
「違うんだ! ごっ君の手刀が三倍早かったんだ……っ!」
「お、お前がいきなり起き上がったのが悪ぃんだろうがっ」
「む、むしろオレのスキルの低さが悪いのかもしれないぜっ」
「て……言うか固まってないでその微妙な体制早く何とかしようよっ」
「……ごっ君、早く退きたまえよ」
「お前が先に退けよ」
「ホワイ、なぜ? オレが君より先に退いてあげる道理などな〜い」
「それは、こっちの台詞だ駄目人間っ。オレが、てめぇ如きより先に動いてやる道理は一ミクロンもねぇっ。さあ退けろ、その貧弱な手をさっさと退けろっ」
「ははは、一体何様かしらこの中坊っ。イタリアンマフィアだからって一体全体、何を粋がっちゃってんのかしらこの不良っ。偉いのはお前ではない、十代目だという事を忘れるな、このでこっぱち!」
「オレを巻き込むなあ!!」
「んなこたぁ、てめぇに言われるまでもなく重々承知してんだよ! 十代目を差し置いてオレなんざが粋がるわけねぇだろうが! 喧嘩売ってんのかてめぇ!!」
「はははん、その喧嘩をいとも容易く買っちゃってる堪え性なしのおバカさんは、どこのマフィアで、どこの中身入ってないタコヘッドかしら?」
「ん・だ・と・こ゛らあっ!!!! 黙って聞いてりゃあ好き放題言いやがって! 元はと言えば、てめぇが寝こけてんのが悪ぃんだろうが!!」
「寝ちゃいけないなんて校則在りませんー! 不良に言われても説得力ありませんー! て言うか起こしてくれなんて頼んでねーぞ、こらっ!!」
「十代目が、わ・ざ・わ・ざ、お前如きと昼食を一緒なさると仰ったんだよ!! オレだっててめぇなんざ起こしたくて起こしたんじゃねぇ!!」
「んだとこらあっ!!!!」
(どっちも、どっちだなあ……)
ギャアギャア、と喚き散らすオレ達を、生暖かい苦笑顔で見守るツナ。
「まあ、もういいじゃねーか。今日は引き分けっつー事で、な? それより、オレもう腹ペコでさあ、早く飯食いに行こうぜ! ツナも腹減ったよな?」
「あ! う、うん! そうだね! オレもすっげー腹減った!」
「一時休戦だぜ、ごっ君よ。 昼飯としようじゃないか」
「っけ、十代目の空腹に助けられたな白井」