ⅩⅠ - 人皆旅人

◆ Ⅰ - ⅶ ◆ Ⅹ ◆

 ――――学校一日目の終了。


 クラスメイトにも、並な好感を持たれたと思うし、花ちゃんとも話が出来た。結構ご満悦な初日だったんではないだろうかな。勿論、契約通りの風紀の仕事が渡されたけど、まあ、今日一日の喜びで、そんなものは苦ではない。

 幸せだ。

 沢田家への帰路は、ボンゴレズに加え、笹川兄妹とも楽しく歩いた。リボーンだけがずっとだんまりだったけど、オレはそれすら気にならないくらいに、今の現状が幸せだった。帰宅した後もそれは変わらないで、風紀の仕事の最中もやっぱり幸せは続いて……仕事は多かったけど。


 ああ、非現実的な出来事も結構いいもんだな。


 自分の身に起きた奇妙な現象に目を瞑れるほどに、オレは幸せだった。
 リボーンが何やら言っていたけど、オレ如きに何かが起きる訳もない。
 だって、オレは、この世界の人間じゃないんだから。

 油断だった。

 幸せな現状と、阿呆な脳みそと、駄目な自分。

 だって、気付ける訳がないじゃないか。オレは、一般人なんだぞ。普通の世界で生きてきた、突飛な事とは無縁すぎるただの一般人。例えば、だけど、ただの平々凡々な日本人に世界の命運を託す人間なんているだろうか? いいや、いる訳ない。それが普通の考えだ。


 だから、オレなんかに、何かが起こる訳ないと思うのは当然で……


 朝の学校。校門前。空。人ごみの中。異質な存在。
 そんなのに気付けるんなら、オレは今頃、英雄に成れてただろうによ。



 ああ、本当。何でオレなんだ――――

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