◇ Ⅵ - ⅱ ◇ Ⅹ ◇
足を怪我した次の日の朝。『おい時、無理すんなよ? 痛くなったらすぐに言えよな? なんなら負ぶってやるからさ!』『時君、痛くない? 痛んだら言ってね。すぐ包帯取替えに行こ』『白井! 我慢出来なくなったらオレが負ぶってやるからな! 遠慮するな! 極限な大船に乗ったつもりでドンと来い!』『はひい! リボーンちゃんから聞きましたよ! 時さん足をテロリストに爆撃されたって! 大丈夫ですか!? コレお見舞いの飴です! 良かったら食べて下さいね!』
最終的にハルちゃんから情報源も聞けて、時さんはちょっと……いや、かなり恥ずかしかったよ。顔から火が出るとはこの事か。若さって怖い。
『時に怪我させるなんて何してたんだよ獄寺』『うるっせぇな野球馬鹿! そもそも跳ね馬が馬鹿してっから……ああ、いや、そもそもとっ……白井が馬鹿してっから悪ぃんだろうが!』『いいや、オレは悪くない』『アホ牛と競争……つって、馬鹿以外の何だってんだ!』『ぷふ、それはオレも思った……っ』『あ! 畜生! ツナまで笑った! 同じヘタレ仲間にまでけなされた! ただ単に競争をしていただけなのに、どうしてここまで馬鹿にされなければいけないのか! 論理的に語れこの野郎!』『い、いや、悪くはないけど……ぷぷ』『そうだぞ沢田! 勝負の何がいけないと言うのだ! 世の中いつも真剣勝負! 男ならば勝負に生きてこその人生だろう! 故に、極限ボクシング! よし! 沢田、白井、ボクシング部に入れ!』
『『ぎゃっ!!』』
『時君は陸上部の方がいいと思うよ、お兄ちゃん』『……え』『な、何故だ京子!』『ええっと……ほら。学校に編入してくる前に雲雀さんと追いかけっこしてたでしょう? 凄く速かったから、どうかなあ、って思ったんだけどね』『嫌だ! ボクシング部だ!』『い、いや、オタクのオレ的には帰宅部でもって、さっさと家帰ってアニメ見たいっていうか』『なあ時。お前雲雀と、かけっこするほど仲良かったっけか?』『ははは、やだなあ山さん、『かけっこ』なんて可愛らしいものじゃないよ。あれだよ。デスレースだよ』『……ああ!』『まあ、逃げ足“だけは”大したもんだよな』
『うがあ! もうこの際何でもいい! おい白井! お前のその俊足とやら実力をこのオレに見せてくれ! 行くぞ! 並盛町一周のガチンコ極限レースだ!』
『うわ、びっくりした! 待ってくれ兄貴! 学校は!?』『そんなもの知るものかあっ!』『す、すげえ! 教育機関を一蹴した!』『お! なんか楽しそうだな! 先輩! オレも参加すますよ! ドベは一位取った奴の言う事をなんでも聞くっていう事で――――スタート!』『うおお! 燃えてきたあっ!』『京子ちゃんの猫耳はオレが頂く!』『ちょ! 待て時! 何考えてんだ――――って、待って置いてかないで! っていうか京子ちゃんどうすんだよ!』『レディーは特別待遇に決まっているじゃまいか、綱吉君』『十代目に向かって偉そうにするんじゃねぇよ! このヘタレ野郎っ!』『ははは、貴様の“十代目の右腕”願望は必ず阻止してみせるぜ!』『ほざけよオタクが!』『ほざいてやったわ、オタク様がなあ!』『ま……待ってっ』
『ツナ君がんばって!』
『は、ははは……(学校はどうするんだ)』