◇ Ⅳ - ⅲ ◇ ⅩⅩⅩ ◇
――――結局、学校を休む申し出は『オタクの駄目根性と駄目体力を改善する計画』と言う、リボーンの無茶振りに阻まれ、断念。悲鳴を上げる体を酷使して、なんとか学校に登校はしたものの、授業なんて頭に入ってくる筈もない。聞こえていたのは、ぎしぎし、言う、我が肉体の悲鳴だけだった。
『――――筋肉は一旦休めるとすぐに駄目になるんだ。使い続けねぇと、使える筋肉なんて付かねぇ。だから酷使しろ、死ぬまで酷使しろ』
ああ、違った。悲鳴(体の)だけじゃなかった。ちょっと正論交えたリボーンのスパルタな教えも、ちょっとループしていた。嫌だな。死ねばいいのに、って思う、オレの事、神様なら許してくれるよね。
「ちょっ! やだぁ! 学校休んでんじゃなかったのっ? もう、折角学校来れたのにまた休む事になるのぉ……もぉ本当、死ねばいいのに!」
……決して、オレのリボーンへ対する想いの賛同者ではない。
今更言う事もないだろうが、オレには今『強姦未遂事件の容疑者』と言う、実に不名誉な疑いがかけられている。勿論、オレはそんな事していない。可愛い女の子は好きだが、三次元の女性はひたすらに愛でるだけの人種だ。痛々しいが、それだけの人種だ。ていうかそれが普通だろう。
だが、どうしようもない事に、被害者はみんな口を揃えて『白井時に襲われた』と、証言をする。そして、その証言も、あながち間違ってはいなかったりする。
何故かと言えば、こういう事だ。
『謎の人物が、白井時に成りすまして、事を起こしているから』
推理小説ではタコ殴りに合いそうな推理だが、きれいさっぱり事実なもんだから面倒臭い。しかも、その謎の人物がまた何を考えているのかさっぱりだから、ややこしい。
ただ、それらは昨日の一件もあって、それなりに謎は解明された。
オレに化けていた奴の正体は、言わずもがなだが……
例えば『笹川了平兄さんはキーパーソン』と言う話。
これは、リボーン曰く、オレ――白井時に対する何らかの『策』……の様なものではないか、との事らしい。なんでも、オレが来る前に敵方さんが『自分は白井時ではない』的な事を、はっきりではないけれど、ほのめかしたのだそうだ。
しかも聞くに、その事を聞いていたのは、ツナ、山さん、ごっ君に加えて、了平兄さんもなのだ、と言うではないか。それを聞いた時は、流石にテンション上がりすぎて、オタク言葉全開になってしまった。
けれど、浮き足立って足元すくわれた、と言うか『その部分の記憶が、どうやら消えてしまっているらしい』との、言葉を聞いて、思わず2ちゃんねるにこの気持ちをぶっ書きたくなった。
そりゃあ、そうだろう。もし了兄さんの中のオレへの疑いが晴れたのだとしたら、あのスポーツマンだ。オレが、構わない、と言っても、極限な謝罪をしてきそうなものである。
しかも、ぐっさりな事に、京子ちゃんも教室にいない。それはつまり、了兄さんから『学校へ行くのは危ないから暫く家で自習していろ!』とか言われている証拠であって、それはオレ(容疑者)がいるのが、最大の理由な訳で……ああ、どうしよう、凹みすぎて大地にめり込める……っ!
あ、いや、そんなオレの感情は置いておいて。
『何故、わざわざ記憶を消してまで、了平兄さんとオレを仲直りさせたくなかったのか?』と、とどのつまり、そういう疑問な訳だが、またまたリボーン先生曰く『了平兄さんという“穴”が、オレを追い詰める、一手になるのではないか』と言う事らしい。
オレを潰す為の『一手』になりうるだろう存在。
だから了兄さんは『キーパーソン』なのだろう。
一体オレなんぞを潰して何になるのか分からないが、敵の美人さんの意図は、全く持ってそうなのだから仕方がない。だけど――――
「やだなあ……了平兄さんが中ボスとか……」
空に向かって大きく手を伸ばす。
場所は屋上。時間は昼休み
今日は陽が出ていて、割と暖かい陽気だ。
「こら時っ。寝転がったら汚いだろっ。ちゃんと座るっ」
「うへえ〜……い」
「ああ、もう、ほら、服に砂粒ついちゃってんじゃんっ」
起き上がったオレの背中をツナがはたいてくれる。
ちなみに、言わずもがな、ではあるが、山さんとごっ君も一緒だ。
もうみんな昼食を終えて、もったりしている。
「……時はツナの教育に意外と使えるかもしれねぇな」
ああ、そうでした。おまけでリボーンも一緒だ。
「おまけだと?」
「あははぁん?」
そんな事をやっている場合ではない。
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