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◇ Ⅳ - ⅳ ◇ ⅩⅩⅩ ◇
「……で、さ。結局の所オレ達はどうしたらいいんだよリボーン。お兄さんが、あの……なんか良く分からない奴の『駒』……に選ばれてるんだったら、いくら言い訳しても、証拠見つけてきても、また記憶弄られて全部ぱあになっちゃうんだろ?」
オレの背中をはらい終えたらしいツナがリボーンに向かって言う。
「なんだ、ダメツナにしてはちゃんと考えてるじゃねぇか」
「う、うるさいなっ! オレだってたまには頭使うんだよっ!」
「でも、リボーンさん、十代目の言うとおり“ヤツ”が記憶弄るなんて事を容易に出来るのだとしたら、オレ達に出来る事なんて、そう多くないんじゃないっすか?」
「だよなあ、記憶弄る……つったって、良く分かんねーけど、もし『時が犯人じゃない』って、分かってもその事消されたら終わりだもんなあ……やりにくいよなあ」
「とりあえず、お前らは油断するな。向こうの目的が分からねぇ以上、下手には動けねぇ。絶対にこっちから手は出すな。いいな」
ツナ達がうなずく。「それから、分かってるとは思うが、向こうは誰それに化ける事を容易に出来る。時は勿論、ツナや了平、下手すりゃ京子やハルにだって化ける事も可能だ。少しでも、怪しい、と感じたら下手に相手をするな、とにかく逃げろ」
うむ、逃げ足には自信がある。「それから、時。お前は、何が、何でも、勝手に、動くな」
………………。
「いや、そんな、人をクラゲみたいに」
「勝手に動くな」
「……いやオレこれでも成人してんですよ? 幼稚園児じゃあるまいし」
「時は勝手にふらふらするだろっ!」
「……い、いや、そんな馬鹿なっ」
「するんだよっ!」
「してんだよ」
「……お、オレはそんな持病持ちだったのかっ?」
「いやいや、ふらふらっつーかな。ちょっと注意力散漫っつーか、好奇心旺盛っつーか……んまあ! 気にすんなよ! 誰にでもあるって!」
「とりあえずの行動はそんなもんだな。正直な話、向こう側が異常過ぎて俺もどうでりゃいいのか分かんねぇ状態だ。人に頼ってねぇで自分達で考えるのがベストだな」
打ちひしがれてる、当事者であるオレを差し置いて、深刻な雰囲気を漂わせている四人。そんな四人を見ては『巻き込んでいいものか?』と、ネガティなオレが、よく首をもたげるのだが、そうなるとすぐ様リボーン先生が「死ぬか?」と、銃撃してくるので、暗い考えは許されない。色んな意味で。
「やる気出して空回られても困る。低空飛行でいけ」
「イエス、ボス」
(心の声で会話するの止めてくんないかなぁ……)
「つーか、やる気しかねぇようなもんじゃねぇか」
「いいじゃねーか! やる気ねーと試合も何も出来ねーぜ?」
「野球じゃねぇんだよっ」
(……あー………………無双やりたい。ガンダムの)
喧嘩(一方的な)の声と、それを止めるツナの声。
「大丈夫だ。死なねぇさ」
「………………そうだね」