◆ Ⅴ - ⅱ ◆ Ⅹ ◆
白井時VSマリオ。
……もとい、ロマーリオ。
住宅地は、沢田家の真ん前にて、日本ではありえない様な冷戦体制。
目の前のこの人が、もしも本当のマリオだったら、昔懐かしの毒キノコとかで一発KOなんだけれどもが、如何せんこのマリオは非常に物騒な事に、素敵な笑顔をオプションにして、オレの肩へと銃口を突きつけて居やがりますですよ!
多分コレは、ロマーリオさんの祖国であるイタリア製。
おかしいな。イタリアって同盟国じゃなかったっけ――っていうくだりはさっきやったから、やんなくてもいいのだけれど! しかし、やらずにはおれないこの状況! ああ、君達は遠く離れたこの島国と共に戦ってくれていたんじゃなかったのか! ヘタレだったんじゃなかったのか! オレの周りの黒服のおじさん達の何処がヘタレなのだろうか! この数十年で、どんだけ脱ヘタレしたのだろうか!
ああ、分かってる。
これが島国と大陸との進化の違いだ!
「じ……実は、銃口から出てくるのは世界国旗を連ねた」
「試してみるか?」
やーーーーーーーーーーーー!
この人目がマジだあーーーー!
「おっ、オレっ、ほんと只の中学生で!!!!」
「どうしますボス? 一発くらい撃ち込んどきますか?」
Uう、撃つだとお!?
ま、マジだっ。この人マジだっ。オレの命風前の灯だっ。
これは、あれだ。ディーノさんがキャバッローネファミリーのボスであるという事を知ってしまっていたのが運の尽きだった。あまつさえ、それを口に出してしまったのは、自分で掘っちまった墓穴だ。
もう駄目だ。なんだかもう、駄目だ。もう、どうしようもなくなって来ている。オレの左に居るロマーリオさんは、何時引き金を引いてもいい体制だし。オレの周りにわんさかいる黒服のおじ様方は、極道よろしく、これがイタリアンマフィアの殺気よ、と言わんばかりに、殺気むんむん。
そうだ。
もういっそばっくれよう。
……いや、待てオレ。まだ希望はある。この現状において、唯一、オレの言葉を信じてくれそうな人……ええっと、ヴェネツィアーノ? ロマーノ? いやもう、この際どっちでも良い! とりあえずきっと彼なら――オレの右側で、オレのこの可哀相な状況をずっと傍観している彼ならきっと――――
「――――ディーノさん信じて! オレ本当にただの中学生だから! この世界のどこにも国籍なんて無いけど、ただの中学生だから! 無力かつ善良でもって人畜無害……かどうかは分かんないけど、とりあえず無理! 銃と戦うなんて無理! んなハリウッドアクション無理! だってオレ戦うコックさんじゃないもの! 未来から来た人型兵器じゃないもの! それが時さんクオリティなんだもの!」
だから、助けてください!
時さん叫んだ。勇気振り絞って並盛の中心でエマージェンシー叫んだ。
オレの視線はディーノさんの目。ディーノさんの目はオレの目。周りのオジサン達の目はオレとディーノさん。マリオさんの目は、オレの後頭部ではなく、是非とも桃姫の目に向けて欲しかった。
そして、緊張感の溢れる中で、しばしの沈黙を有した後に、その緊張を崩したのは、聞き覚えのある少々掠れた少年の声――――
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