◆ Ⅴ - ⅴ ◆ Ⅹ ◆
――――ロマーリオさんに背負われて沢田家に帰還したオレは、奈々ママに少しだけ驚きを与えた後に、すぐさま手当てを施された。キッチンの椅子に座らされて、奈々ママが救急箱を持ってきてくれて、ロマーリオさんがテキパキ、テキパキと手当てをしてくれて。しかし、例えテキパキなれど、傷を拭く時の痛みとか、消毒の染み具合とか、その辺は如何せんどうしようもない。治療の際の呻き声は、ご愛嬌だ。「器用なんだか、不器用なんだか……」
椅子に座りながら左足を掲げて苦笑。
「見ろ! これが男の荒療治!!」
「うっ! そ、そう言ってやらないでくれっ。あいつ結構気にしてるんだよ。それに、そんな見た目でも、結構治りが早いって評判なんだぜ?」
「一般ピーポーは銃が怖いって評判なんだぜ!」
「……いや……うん……悪かった」
「謝んじゃねぇよ、跳ね馬! このバカが付け上がるだろうが!」
「な! 失敬な! オレはそこまで人でなしじゃねぇよ、タコでなし!」
「ヒトだ!!!!」
「ま、まあまあ獄寺君、時だって悪気がある訳じゃ……ないはずだから」
「ふはは! ツナ今、間が空いた! バロス!(小文字のダブリュー)」
「……で、だ」
オレ達学生ズの会話が盛り上がっている所へ、遠慮がちにディーノさんが声と左手を上げた。視線を自分の左にいるツナの方へ向けながら、己の正面にいるオレの方をちら見。
「……その、さっきから気になってたんだがな、ツナ」
「はあ、どううしたんですか?」
「うん……結局コイツ何者なの?」
「旅人です」
「は?」
「旅人だな」
「……は?」
「……旅人、かなあ」
「…………は?」
「旅人です」
「………………は?」
「ファミリーだぞ」
「「「「え????」」」」
「「「リボーン(さん)!!??」」」
「ちゃおっす」
「ちゃおっす旦那」
「所で旦那、ファミリーって何かな」
「なんだ、そんなもんも知らねぇのか?」
「知ってるけれどもが! 聞き捨てならんですよ。オレはファミリーに入るなんて一言も言ってないし、旦那と相談しあった覚えもないっす」
「もう決定事項だ。ほら」
「旦那……何かな、これ」
「契約書だぞ」
「……何のかな」
「お前がボンゴレに入ったって言う契約書だ」
「え〜でも時さんこんな所に自分の名前書いた覚えないんだけどな」
「………………………………ふ」
「………………………………ふ」
「オレの筆跡返せーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」