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◆ Ⅴ - ⅳ ◆ Ⅹ ◆
「こ! 殺される!! バラされて東京湾っ!!」
「……何したんだよお前は」
「何もしてないよ! 強いて言うならランボと競争……」
「な、何してたんだよ時……で、ディーノさん? 時が一体何を?」
「あー……いや多分、こっちが一方的に勘違いしたんじゃねぇかな」
「そう……みたいですねボス……いや悪かったな坊主」
「……べっつに……気にしてないけどさ……べっつに怖くなんかなかったけどさ……べっつに死ぬかと思ってなかったけどさ……べっつに」
(いじけたっ)
「くっだらねぇ…………あん? んなっ!! お、おい白井!!」
「なんだよ」
「おまっ! その足なんだ! 半端ねぇ量の血が出てるじゃねぇか!」
「おや?」
「……クール」
「そうじゃねぇだろ!!」
「はっ、早く手当てしないと!!」
「悪い! オレ達がゴタゴタした所為だ! ロマーリオ!」
「分かってますよボス!」
「ほら坊主、負ぶされ、早くしないと出血多量で死ぬぞ」
「や、それは頂けない。失礼します」
「いやいや申し訳ありませんなディーノさん、貴方の部下にこんな事させてしまって。オレがもう少し価値のある人間だったら良かったんですけどね。ああ、そうさ……所詮オタクさ」
「自分で言って落ち込むなよ……それからこの事は、正直気にしないで貰えると、ありがたいな。非はこっちにあるんだからよ。な、ロマーリオ」
「はは、まあ大方は俺の所為、で……………………ん?」
「ん? どうした?」
「おい、どうしたんだロマーリオ。いきなり固まって……」
…………あ。「もしかしてオレ重いっすか? あー、最近ご飯食いすぎたからなー」
だって奈々ママのご飯が余りにも美味しいから……居候の癖に図々しいな自分。遠慮しろよ。いやしているんだけど、げふんげふん。ああ、くそうっ。意気消沈この上ない。「い、いやっ! 重くはないぞ! 重くはないんだが…………坊主?」
人様の背中で悶々としていたら、ロマーリオさん覚醒。
「平気ですよロマーリオさん。オレ体重とか気にしてませんし」
「い、いやっ、だがなっ…………あの……坊主?」
「はいはい」
「………………」
「ディーノさん、ロマーリオさんにメンテナンスが必要です」
「いや人間だからな。でも、どうしたんだ本当に。大丈夫か?」
「………………は、あ」
「ごっ君一発かましてやれ! 人間も衝撃を与えるとたまに直るよ!!」
「そりゃ、てめぇだけだ」
「……い、いや……何でもないんだ…………行くか……坊主」
「頼みます」