◇ Ⅷ - ⅵ ◇ Ⅹ ◇
「そんな顔……しないでくれよ」
「…………え」
「友達失格だなんて、そんなわけないだろう?」
「……けどさ」
「山さんはオレを疑って……今は? 今も疑ってるのか?」
「そっ! そんな訳ねーだろ……っ! 時はあんな事しねーし! 何より時自身がやってないって言ってんだ、オレは時を信じる! きっとツナ達だって――――」
「ならそれでいいじゃないか」
「…………え」
「オレは別にちょっとぐらい疑われてもいいしさ、それに」
「そんな……っ!」
「まだ喋っとる!」
「あ……ああ、わりー」
「あのな、オレが『疑われてもいい』って、思える理由にはな――――」
『皆が信じてくれてる……ってのが、あるからなんだよ』
どんだけ、想いが擦れ違っても、どんだけ、言葉が届かなくても、きっとみんなは信じてくれる。きっと最後は『そんな事もあったな』って笑っていられる。
「根拠の無い、確証の無い、一方的な気持ちだけど、オレはそう思える、そう信じられる。だってみんなは、そういう奴だから。信じさせる何かを持った人間だから。現に山さんは、オレを信じてくれると言っただろ?」
「……時」
「こ、これでいいかしら……っ?」
(とりあえず、あれだ。山さん、はよ来い)
と、オレが思おうが、後方にいる山さんが動くわけもない。そりゃあ、オレの意思で動く様なスーパーなロボットではないのだから、当たり前だけど、日本人って空気と気配読むスキルあるから、念じれば何とかなるかと思ったりしたんだけど。「や……山さ〜ん」
もういい加減待てないので、声をかけてみた。
「…………あ」
「や……山さん?」
「……あ! わ、わりー! つい!!」
「い、いや、別に構わんのだけれどさ……学校、送れちゃうだろ?」
「あ、お、は、はは! そ、そうだな! 走るか!!」
「え゛!? 走……」