◇ Ⅱ - ⅴ ◇
人間の子供を迷い込ませてみた。
言ってしまうと暇つぶしである。
仕方がない。暇だったのだから。
子供は普通の子供だった。特徴的な何かがあるわけでもなく、よくいる子供、よくいる日本人、よくいる人間。何か一つ上げるとすれば、たまたま暇を持て余していたわしに選ばれた、と言うことだろうか。それを不幸と言えば、なるほど不幸なのだろう。
けれど子供は喜んでいる。この場所を選んだのは正解だったようだ。
ああ、良かった。せめて迷い込んだこの場所に喜んでもらえて、本当に良かった。
楽しみだな。
ああ、本当に楽しみだ。
あの子供はどんな物語をわしに見せてくれるのだろうか。あの子供の暮らした世界ではおよそ見られないような物語を見せてくれるのだろうか。ああ、いや、わしの想いなどこの際だからどうでもいい。
せめて迷い込んでしまったこの世界を楽しんでくれることを、わしは願おう。
せめて好きだというこの世界で楽しんでくれることを、わしは願おう。
* 08/??/?? * Re:16/07/31 ************** Next Story.
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